「食中毒」と聞くと、夏場に発生するものというイメージをお持ちの方が多いかもしれません。
病原性大腸菌O-157やサルモネラ菌などを原因とする食中毒は、確かに夏場に多く発生しています。
一方で、冬場に多く発生するのは「ウイルス性食中毒」です。
代表的なものが「ノロウイルス」
実は、年間を通してみると、食中毒患者数が最も多いのがノロウイルスによるものです。
主な原因は、牡蠣、アサリ、シジミなどの二枚貝ですが、ウイスる性食中毒の感染は食品だけでなく、人や食器などを経由しても広がっていきます。
ノロウイルスは感染力が極めて強く、初めは食中毒であったとしても、学校や病院等で発生した場合に集団感染につながるリスクが非常に高いことが、患者数が増える要因と言えます。
ですから、発生した場合には適切な対処をして、感染拡大を防ぐことが大切になります。
医療機関を受診する場合にも、感染拡大を防ぐために事前に電話を入れて、医療機関の指示に従って受診するようにしましょう。
◆ 日常生活で気をつけるポイント
1)しっかり手洗いを!
帰宅後、調理の前後、食事の前、トイレの後などには手洗いを。石けんを使って、指の間、爪の内側までていねいに手洗いをしましょう。
2)加熱調理を!
魚介類を調理するときには、「生食用」と表示のないものは中心部分までしっかり加熱しましょう。1分間85度以上が基準です。
3)調理器具の消毒を!
まな板やふきんなど、台所の調理器具は家庭用塩素系漂白剤で消毒しましょう。(使用方法を必ず確認)
4)体調を整えよう!
体調不良になるとウイルスに対する抵抗力が低下します。栄養や睡眠を十分にとり、規則正しい生活を心がけ、体調を管理しましょう。